耐震構造と免震構造と制震構造の違い
2018.09.04
先日、旧耐震基準と新耐震基準の違いについて紹介させて頂きましたが、本日も「耐震」・「地震」にまつわる耐震構造と免振構造と制振構造の違いについて紹介します。
日本で上棟される一般居住用住宅のほぼ全てが「耐震構造」で設計建築されています。
この構造によって建物の揺れが大きく異なります。
建物にかかる負荷も異なってくる為、損傷や老朽といった建物の将来的な資産価値に大きく影響を与えます。
ただし、構造によって建築費も異なるので、耐震性の高い構造にするのがベストというわけではありません。
耐震構造
建物の柱や梁を強靭に固定し地震に「耐える」という構造です。
現在の建物の多くが耐震構造であり建築基準法で定めた耐震基準を満たす建物です。
その為、耐震構造は地震の揺れを建物が受け止める構造なので制振構造や免震構造に比べて建物自体にダメージは¥を負い易い特徴があります。
制震構造
地震の揺れを吸収する為に建物内部や天井裏などにダンパーを設置するという構造です。
※ダンパー:振動する機械や建築物の振動を減衰する装置。
一般的にはビルや高層マンションなどの大型建築には各階にダンパーを設置して揺れを逃がします。
小規模の集合住宅など鉄骨造の軽い建物には最上階にダンパーを設置して揺れを逃がすことが多く制振構造は横からの衝撃にも強くなる為、強風の際に揺れにくいという特徴があります。
免震構造
建物と地盤の間にゴム層を設置することにより地震の揺れを軽減させる仕組みです。
地盤面で揺れを吸収するので室内は揺れにくく家具の転倒も少なくなるという特徴があります。
免震構造は通常の建物に採用されるケースは少なくタワーマンションやビルに使用されることがほとんどです。
以上、耐震・制震・免震の3種の構造特徴を踏まえた上で今後のマイホームや御自宅を購入される際の基準として見て頂ければ幸いです。