備えあれば患いなし 旧耐震物件
2018.04.18
東京都は、1981年5月以前の旧耐震基準で建てられた建築物の耐震診断結果を名指しで発表しました。
震度6強以上の地震で倒壊する危険性が「高い」「ある」とされた建物は251棟に上りました。
新宿駅東口の紀伊国屋書店(1964年完成)は危険性が高いと診断され、同社は「外観を損なわず耐震補強する方法を検討する」としています。
他にも、日本科学技術振興財団が運営する科学技術館、ホテル大手のニューオータニが宴会場として区分所有する新紀尾井町ビル、渋谷109が入居する道玄坂共同ビル、中野ブロードウェイ、日本大学医学部付属板橋病院、平和島競艇場などが名指しで公表されました。
改正耐震改修促進法は施設側は耐震診断の実地や結果報告を義務付けていますが、今回のように施設名が公表されると、商業施設やホテルなどの場合、顧客の不安を招きます。
このため今回公表された施設は、ほとんどが改修を検討・着手しています。
施設名を公表するということは、耐震化の必要性が世の中に浸透していると同時に、所有者も耐震化を本気で考えなければなりません。
皆様の身近な建物は耐震基準を満たしていますか。
備えあれば患いなしです。