老後の資金対策について
2015.08.10
平素より大変お世話になっております。
OMパートナーズの竹内です。
お盆を前に連日、厳しい猛暑となっておりますが、いかがお過ごしでしょうか。
今回は、そんな暑さも吹き飛ぶ将来に向けた現実をご紹介します。
退職金が住宅ローンと教育ローンの返済で、老後資金はほぼゼロ!
少し前から「これからは老後貧乏になる人が増えるのだろう」と言われています。
それは、老後資金の準備ができていない人が増えているからです。
60歳時に受け取れる退職金が2000万円あり、住宅ローンは完済ずみ。
貯蓄が別途1000万円、すると老後資金は 3000万円。
60代前半を働いて収入を得ると、老後資金としてはまずまずの金額。
1990年後半は、こうしたケースが多くありました。
しかし、それは過去の話。現状はどうでしょう。
最近では、60歳時点で住宅ローンが多額に残っており、子どもの教育ローンは200万円、貯蓄はほとんどないというケースは割と多く、退職金でローンを完済すると、老後資金は残らない。退職金がない方もいるでしょう。
それが老後貧乏予備軍の典型例です。
老後貧乏予備軍が増加傾向にあるのは、要因があります。
1)住宅ローン利用が多額だったため、60歳時のローン残高が退職金の半分以上になる予定(=老後資金が減る)
2)子どもを中学から大学まで私立に通わせている(=多額の教育費支出)
3)50代後半以降に教育費のピークがあり、子どもが社会人になってから親が定年を迎えるまで短期間(=最後の貯蓄期間が少ない)
4)子どもの大学進学時に教育ローンや奨学金を借りている(=さらなる借金の増加)
5)計画的に貯蓄できていない(=消費世代のため、お金を使うのが美徳と思っている人が多い)
2つ以上の該当で、老後貧乏予備軍である可能性が高いです。
定年後も働き続ければ何とかなるだろうと考えても、現役世代と同じ時間働いても収入は現役世代の様には得られないのが一般的です。再雇用後の収入は少ないので、暮らしていくことができたとしても老後資金の積み増しは見込めません。
年金収入の目安は年200万~240万円程度老後のために貯蓄は必要不可欠
65歳から年金生活がスタートすると、収入は一段と下がります。
会社員であった人の年金収入は、年200万~240万円程度。
公的年金だけでセカンドライフを送ることは難しく、老後のための備え<自助努力>は必要不可欠なのです。
今のお年寄りは老後資金をしっかり貯めている人が多いので、取り崩しながら生活をしても、蓄えには余裕があります。貯蓄が少ないと、老後貧乏になってしまいます。
お金を貯められない人が貯められるようになるには、「危機感」が必要!貯蓄の多い少ないは、収入の額ではなく「危機感を持っているか」だと考えられます。
特に危機感に乏しいのは年収が高い人です。
年収1000万円以上の人は、我慢せずにお金を使うことができるため、危機感が乏しく、収入に対し貯蓄額は驚くほど少ないことが多々あります。
逆に年収600万~700万円の専業主婦世帯がきちんと貯蓄している傾向にあります。
600万~700万円の年収で家族4人が暮らしていく為には、計画的にお金を使わないと足りなくなってしまうので、危機感を持ち計画的な貯蓄をしているケースが多いのです。
危機感は、貯蓄の大きな動機付けになりえるので、「少し先の怖い現実」から目をそらさないほうがいいですね。
「年金暮らし」の実態はどのようなものか?
今の年金生活者の収支は年約70万円の赤字!
危機感に乏しい予備軍も老後不安がないわけではありません。
今年8月発表の内閣府世論調査では、66.7%の人が「日常生活に悩みや不安がある」と答え、悩みや不安のトップに「老後の生活設計」(57.9%)が挙がっています。ざっくり言うと100人のうち40人近くが老後に不安を感じています。
不安を解消すべく老後資金作りをはじめているかというと、ほとんどの人は手つかずの状態です。老後の生活を具体的にイメージすることができないから、何からはじめるといいのかわからないのでしょう。問題点がクリアになっていないと対策は立てられないし、目標設定をしないと何をすれば良いかもわかりません。
「年金暮らし」がどういうものなのか考えてみましょう。
図は、今の高齢者の家計収支データです。夫婦二人の年金収入258万円に対し、年間支出が327万円で、収支はマイナス69万円。年間約70万円の赤字。マイナス分は、現役時代に貯めてきた老後資金を取り崩しています。
全国平均のデータなので、中にはもっと年金額が多い人もいるし、支出を年金収入の範囲内に抑えて生活している人もいます。平均値として出ている数字だけにやはり不足している人が多いのが現状でしょう。
65歳からの貯蓄取り崩し額(赤字補填分)が年約70万円なので、90歳までの25年間でざっくりと1750万円です。このほかに、住まいの修繕費用、クルマの買い換え費用、病気になったときの備えなどといった数年に1回の「特別支出」を1000万円見積もると、65歳時点で2750万円の老後資金 が必要となります。年金が支給される65歳までの空白の期間もあります。
男性は「自分は90歳まで生きていない」と思っているかもしれませんが、現状では4人に1人は90歳まで生きる時代です。
また、配偶者はどうでしょう。
女性は長生きですし、夫の死亡後は年金収入が激減するので、赤字補填額は90歳までの25年分を見ておきたいです。
ちなみに女性の4人に1人は95歳まで生きます。老後の生活設計には配偶者のこと考えることも重要ポイントです。
今40~50代のあなたなら、老後資金の目安は3500万円?
さて、それでは2750万円の老後資金で果たして足りるのでしょうか。
この調査は、「現在」65歳以上の無職男性と60歳以上の無職女性の世帯が対象です。
今、40代、50代の人が老後を迎えたとき、今のお年寄りのような支出で済むでしょうか。みなさんの多くはバブルを謳歌した消費世代なので、おそらく無理でしょう。
支出はもう少し多く見積もったほうがいいでしょう。
さらに支出には、「非消費支出」という項目で、所得税・住民税、社会保険料(国民健康保険料、介護保険料)が含まれています。
少子高齢化の時代に今後税金と社会保険料の負担が軽くなるとは考えにくいので、やはり支出は多めに見積もった方が安心でしょう。
将来の公的年金の減額による収入減の可能性を踏まえ、年間収支のマイナスを年100万円と見積もると25年分で2500万円、特別支出を1000万円見るなら、合計3500万円の老後資金が必要となります。
みなさんは「3500万円」の数字をどう受け止めましたか?
「まったく問題ない」ならいいですが、気落ちした人が多かったのではないでしょうか?
年金生活になってから、使えるお金が激減し、慣れない節約を強いられ、つらい思いをしなくてすむようになるには、早いうちからの「自助努力」が必要です。
実は、自助努力の為の戦略的家計運営は、男性が向いています。
会社の仕事と同じように現状把握、問題点の洗い出し、解決策を見つける、実行&見直しといった改善で家計運営をしていくと、驚くほどお金が貯まる家計に変身します。
家計の問題点を「仕事風」に考えると、家計を奥さん任せで傍観者だったご主人がどんどん前のめりになっていく。家計簿を「決算書」に置き換えたり、住宅ローンの重みを「バランスシート」を使うなど、ちょっと工夫をするだけで当事者意識を持つようになります。
老後の生活のために「今できること」はたくさんあります。
OMパートナーズが提案する一棟収益不動産投資は、現役世代から大きな資産の形成と将来に向けた自助努力の一環としては勿論の事、本業の収入以外のキャッシュフローを得る運用です。
全く投資経験がない方で、投資の事をギャンブルだと考えている方が、時折散見されます。投資を行わず、将来に対して何の不安もなければいいでしょう。
しかし、誰もが何らかの手段で資産形成を行わなくてはいけない現状を前にして、ギャンブルと同じとして考えるのではなく、また、何とかなるという甘い考えは捨て一度、真剣に理解してみることも重要だと思います。
OMパートナーズでは、不動産投資セミナーや個別カウンセリングを通じて皆様に不動産投資のHow toをご案内しております。
既に運用により成功している方々の具体的な例やご自身であれば、どの様な運用が可能であるのかなど、当社のエージェントが詳しくご案内いたします。
皆様からのお問合わせお待ちしております。