世界初! IoTで離岸流監視【千葉県・御宿海水浴場】

2018.08.11

あらゆるモノがインターネットにつながる「IoT」ですが、またまた新しい話しがありましたので、お伝えします。

 

「月の沙漠」で有名な千葉県・御宿海水浴場で、7月から世界初の「IoT」を活用して、海水浴客の海難事故を防ぐ実証試験が開始されます。

外洋である太平洋に面した御宿海水浴場は離岸流の発生率が高く、救助件数も多い海水浴場です。

※離岸流(海岸の波打ち際から沖合に向かってできる流れ)

離岸流の発生を高機能カメラで自動的に検知して、ライフセーバーにリアルタイムで通知。

沖に流されかけた海水浴客をいち早く発見し、迅速に救助に駆け付ける体制を整えるといいます。

御宿町とコニカミノルタ、日本ライフセービング協会、中央大学が連携し、御宿海水浴場で実証試験を行います。

実証試験では海水浴場に3台のカメラを置き、海面の様子を常にチェックします。

離岸流が発生する際にみられる海水や波の色の変化を検知した場合、即座にライフセーバーが装着するウエアラブル端末に通知され、おぼれかけた海水浴客がSOSを訴える前から救助に駆けつけ、重大な事故に発展するのを防ぎます。

離岸流の発生情報は海水浴場に設けるデジタルサイネージ(電子看板)にも表示し、海水浴客に注意を呼びかけます。

同町の海水浴場では毎年90件程度の海難事故が起きており、実証試験する監視システムで事故件数の半減を目指すといいます。

蓄積したデータを生かし、離岸流の発生を予報する仕組みづくりも進めるとのことです。

 

童謡「月の沙漠」の舞台にもなった御宿町は太平洋岸に沿って砂浜と海が広がり、首都圏各地から海水浴客を集めてきました。

しかし、近年は若者の「海離れ」が響き、夏場の観光客数は2017年実績で6万1000人と10年間で9割近く減少しており、海水浴場の集客が地域の課題となっています。

「IoT」を活用して海水浴場の安全性が高まれば、海水浴の人気回復にも追い風となります。

石田町長は「実証試験を成功させ、この技術を御宿から世界の海岸に発信してきたい」と意気込んでおります。

 

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